2009年6月16日火曜日

カミナリ

地震・カミナリ・火事・おやじ

昔の言い習わしで、「恐いもの」の代表例です。
「おやじ」が恐くなくなったと言われ出してから、すでに20年くらいは経っているかもしれませんが、他の3つは今でも時折死者が出る恐い災害ですね。

実は、今晩自宅にいて、落雷と同時に短い時間ですが停電がありました。
いまどきカミナリ程度の停電では、せいぜい数分のうちに復帰しますから、家庭での停電自体は恐くありません。(東京電力さんに感謝!)
でも、我々のような真空装置を使う実験屋にとって停電ほど冷や冷やするものはありません。
コンピューターだったら、重要なところにはUPSが入っていて数分の停電なら大丈夫(研究室のシミュレーション用ワークステーションはUPSにつながっていますし、webサーバーは自動的に復帰します)ですが、しょっちゅう改造する大学の真空装置などについては、さすがに停電対策が十分にはされていない場合が多いからです。
うちの研究室にも、停電になるとやっかいなことになる常時稼働装置がいくつかあるので、先ほどの停電のときもあわてて何人かの院生に連絡をとって、装置の現状を確認しました。
それでも担当院生に連絡が付かず、運転中かどうか不明な装置があったので、大学まで確認に行って先ほど帰ってきたところです。
装置と運命を共にしている担当院生ではなく、教員が直接こんな心配をしなければならなくなったってのは、まったく情けない話です。

MN

2009年6月8日月曜日

SID2009トピック

Society for Information Display (SID) 2009 International Symposium, Seminar, and Exhibition が現在テキサス州で開催されています。
当研究室からは誰も行っていませんが、TechOnの紹介記事から気になるトピックを拾ってみました。

Arizona州立大など,量産可能なフレキシブルTFT基板上に有機ELディスプレイを作製
ここのグループは、かなり前に当研究室を視察にきたことがあります。
でも、TFTはa-Siか....

Samsungが酸化物半導体TFTを塗布法で作製,ディスプレイを出展
こっちはa-IGZOか....

展示会が開幕——今年のキーワードは「低消費電力」「有機TFT」「3D」
有機TFT研究は、まだまだ続きます!

SIDへの参加者激減,「日本人と中国人が来ない」
日本人に関しては、新型インフルさわぎが影響しているのでしょうね。

新技術の採用に積極的なLG Displayが未来を展望——基調講演から
今後期待する新技術は、「3Dホーム・テレビ」、「壁全体がディスプレイになるウォール・ディスプレイ」、「フレキシブル・ディスプレイ」などだそうです。

「100年光り続けます」,DuPont Displayが長寿命の有機EL材料を開発
緑色発光材料についてらしいですが、「1000cd/m2からの輝度半減期が100万時間を越えた」そうです。

Plastic Logic社が「プラスチック電子ディスプレイ革命」を語る——基調講演から
「自由に曲げられることが,ディスプレイの工業デザインに革命をもたらす」だそうです。
実際、最近の日本のエレクトロニクス製品って、ワクワクするような新機能とか所有したくなるデザインという面で弱いように思いますね。

有機TFTを用いたフレキシブル有機ELディスプレイ,ソニーが発表
それでこそソニー!

期待の高さを感じさせたフレキシブル有機ELのセッション
でも、TFTの大勢は今のところ無機半導体のようです。

MN