2020年7月2日木曜日

解析と考察

データでモノをいう仕事をしている実験屋の一人として、現状を考察してみました。

図は、縦軸が日本国内のCOVID-19新規患者数(Googleニュース特設サイトより)、横軸が2020年1月1日からの通し日数です。わかりにくいので、上に月の名前を入れて、区切りに線を入れています。
各所に、片対数グラフで直線、すなわち、日数経過に対して指数関数的に増加している区間が明確に見られます。感染症が広まる初期には指数関数的に新規感染者数が増えることが知られているそうです。1人がn人に移すというのを定常的に繰り返すなら、高校生でも分かる結果です。
点線は、明確に直線になっている区間に対して f(x)=2^((x-x0)/tau) という関数をフィッティングさせた結果で、x0はあまり意味がないので捨て、何日で2倍になるかをあらわす変数であるtauのみ表示しています。
第一の指数関数的増加区間は、主に武漢型のウイルスが広まったと言われている期間に相当します。途中で折れ曲がって第二の指数関数的増加区間に入りますが、これはより感染力が強い欧米型のウイルスが広まったと言われている期間です。
防止策を実施したためか、4月半ばから減少に転じています。減少時の推移もこのグラフで直線に見えるので、それをそのまま外挿すると7月頭には、1桁/日に到達していたのではないかと思われます。

さて、今は第三の指数関数的増加区間の途中で、7/1現在で4/1と同レベルの新規患者数です。第二区間よりは増加が緩やかで、13.6日で2倍のペースですが、このまま進むと8月前半には4月のピークと同じ新規患者数に到達します。