2007年7月2日月曜日

ストレス


最近、世の中全体に世知辛くなって、ストレスから鬱や心身症になる人が増えているそうです。
今日の朝日新聞夕刊を見ていたら、「職場のストレス」って記事が載っていました。なかなかポイントを突いた記事だったので、ちょっと紹介します。
まず、「質的・量的負担は小さく、やりがいが低く、裁量が少ない」と感じて仕事をする場合と、「質的・量的負担は大きく、やりがいや裁量がある」と感じて仕事する場合とどちらがストレスが大きいと思いますか?
・・・・・筑波大の社会医学の先生によると、前者のほうがストレスは大きいそうです。みなさん思ったとおりでした?
やりがいと裁量の自由度があるかないかが、ストレスを感じるかどうかに大きく影響するそうです。昔から言われているように、同じ仕事なら「いやいや」やるより「面白い」と考えてやることが大事なんですね。

あと、「支援」もストレスを減らす要因だそうです。高度成長期の「モーレツサラリーマン」(死語なので...知っていますか?)が元気だったのは、社会や自分の生活を向上させるんだというやりがいがあり、みんなで助け合い励まし合いながら一団となって働いていたからこそなんでしょうね。最近、日本の社会に、あるいは、会社などにも一体感が無くなってきているのが問題です。行き過ぎた格差社会・競争社会はトータルで見て弊害が大きいです。
全然、うつくしい国じゃ無くなってますよね、最近。

(図は本文とはそれほど関係ありません。)
MN

2007年6月23日土曜日

サイエンスマップ


文部科学省科学技術政策研究所がまとめた「サイエンスマップ」によると、物理学や材料科学の分野では日本の研究は世界をリードしているそうです。
反対に弱いのは環境/生態学&地球科学、計算機科学&数学だそうな。数学なんて強そうな気がするんですけどね。意外なことに、「工学」もいまいちです。(これについては、「工学」に相当するジャンルでは論文が日本語で書かれてることが多いのが一因と言われています。)
ちなみに、当研究室の論文は、多くが物理学か材料科学に分類される雑誌から出ています。日本では、電子工学科で半導体やナノテクが盛んに研究されていますが、世界的にみるとジャンルとしては電子工学ではなく物理学か材料科学ですね。

MN

2007年6月3日日曜日

産総研訪問


MNと院生O君とで、産総研の光技術研究部門・分子薄膜グループを訪問してきました。
MNも現産総研の敷地内で3年ほど働いていたことがありますので、つくばに来るといろいろ懐かしいのですが、独立行政法人になってから人事も研究体制も本当にいろいろ変わっているみたいですね。
O君も、分野的に近いながらも毛色の違う研究室を見て、また、ポスドクが何人もがんばっているのを見て刺激になったことと思います。
MNも、雑談の中で、いくつか認識を新たにしたことや、自分の研究の参考になったことがいくつもありました。
産総研の皆さん、お世話になりました!どうもありがとうございます。

2007年4月28日土曜日

More is different!

"More is different."

アンダーソン局在で有名なフィリップ・ウォレン・アンダーソン大先生の1972年の論文[1]のタイトルとして有名な言葉です。
直訳すると、「多は異なり」となりますが、もう少し解りやすく訳するなら「量が増えると予想外のことが起きる」といったところでしょうか。自然現象を還元主義的にとらえた原理からは予想できないような現象が、要素が多数集まった集団でより高次な現象として起こることを指して、様々な科学のジャンルで今でも頻繁に使われる言葉です。材料の物性やその応用を研究する人ならしみじみと実感できるのではないでしょうか。

我々の研究に限っても、例えば電荷移動錯体のワイヤーが特定条件の下で電気力線の方向に成長すること、有機半導体結晶を凹凸のある基板に乗せるとキャリアドーピングが起こることなど、現象を発見してからメカニズムを想像することはできても、知る以前から現象を予想することは困難な現象というのはたくさんあります。
だからモノに関わる研究は面白いんですよね。
院生のみなさんも、新しい more is different を見つけてみませんか?

これ以外にも物性に関連する有名な言葉として、が好きなものをいくつか挙げておきます。

"God made solids, but surfaces were the work of the Devil." by Wolfgang Ernst Pauli
バルク物性の研究に比べると表面は混沌としてなかなか理解できなかったんです。同じことは半導体デバイスを作るときにも言えて、半導体デバイスは表面あるいは界面の理解と制御(場合によっては回避)によって成立しています。

"There's plenty of room at the bottom" by Richard Feynman
「原子スケールで物質を見たり直接操作すれば興味深いことがたくさんできるよ」ってことを、なんと1959年に講演したそうです。STM屋さんや単一分子エレクトロニクス屋さんが好んで使います。

MN

[1] P.W. Anderson, Science 177, 393-396, 1972.

2007年3月23日金曜日

電子情報産業の世界生産額、4分の1が日本メーカー


日経BPネットの記事より....
電子情報技術産業協会(JEITA)は,電子情報産業の世界生産額について調査結果をまとめた。これによれば,2005年実績は184兆円で,うち44兆円が日系企業の生産額(海外での生産分も含む)だという。2006年は,世界生産額196兆円のうち46兆円を日系企業が占める見込みだ。
世界生産額に占める日系企業の割合が大きいのは,AV機器と電子部品。2006年の見込み額をみると,AV機器で特に日系企業の生産シェアが高いのはデジタル・カメラやビデオ・カメラなどの「撮像機器」で,86%となっている。カーナビや車載テレビなどの「カーAVC機器」に占めるシェアも61%と高い。

日本メーカーがんばっていますね。
寂しいのは、携帯電話機のシェア16%です。どこぞの産官連合が日本独自企画を突っ走ってきたことが敗因なのでしょうか....
これから、世界の携帯市場も高機能化が進みますから、日本の得意分野にできるのではないでしょうか。ヨーロッパや韓国企業を追撃してほしいところです。

あと、図の円グラフは日系企業の電子情報産業の生産額ですが、実は「電子部品」が一番額が多いのですね。「ディスプレイデバイス」や「半導体」も電子部品ですから、これも入れると1/3は部品です。こういう部品や素材が強い国は落ち目になりにくいはずですね。

MN

2007年3月1日木曜日

フレキシブルOTFTによるアクティブマトリックス電子ペーパーのためのデモ


当研究室研究生の宮下君が卒研時代からの課題であったフレキシブルOTFTによる電気泳動型表示素子(いわゆる電子ペーパー)のスイッチングデモを行いました。
その様子はこちらのムービーでご覧下さい。
特徴としては、
・フィルム基板を使っていること
・印刷とラフなマスク蒸着だけで作製されていること
・ソース/ドレイン電極は銀ペイントを直接描画によって印刷パターン化したこと
です。
まだ改良の余地はありますが、画素数少なめの電子ペーパーなら使えそうですね。

宮下君、東工大でも堅実さを活かしてがんばってください!
MN

2007年2月19日月曜日

ついに巻物型電子ペーパー


記事を書くタイミングが遅くなりましたが、2/15のTechOnに、Polymer Vision社の巻物型電子ペーパーの記事が掲載されていました。

実はPDA大好きなとしては、製品としてもぜひ使ってみたいものです。
それはさておき、注目すべきは、この巻物電子ペーパーには有機トランジスタが使われていることです!
技術的詳細は公表されていないようですが、同社のことですから、おそらくポリマーFETが使われていることでしょう。2007年度末に発売を予定しているそうで、有機ELに続いて、ついに有機トランジスタも市販製品に搭載が始まることになります!

もう一つ注目すべきなのは、このPolymer Visionって会社です。元々、オランダのRoyal Philips Electronics社の社内ベンチャーだった部門が独立した会社です。
このグループは2003年ごろから(トランジスタだけならもっと前から?)有機トランジスタを使ったアクティブマトリックス表示素子を精力的に研究しています。こんな会社が日本にも出てきてほしいですね。

MN

2007年1月9日火曜日

OLEDテレビの時代が来るか!


2007 International CESで、ソニーが27型と11型の有機ELテレビを参考出展するそうな。

「技術的には耐用年数も含めてほぼメドが付いたので出展した。特に11型は,すぐに量産に取りかかれそうなくらいになった」

やっぱり、あと2、3年テレビを買い換えるのは待とうかな。

MN