ベルリンに引き続きInternational Conference on Organic Electronics (ICOE) 2010参加のため、パリに来ています。パリは15年ぶりくらいなのですが、さすがにこの町は10年や20年では何処が変わったのかわからないですね。
この会議も5回目なのですが、今回群を抜いて参加人数が多かったそうです。かなりトピックを絞って、しかもヨーロッパ中心の会議なのですが、二百数十名の参加となったそうです。やはり、パリの威力か?
ちなみに、日本からは12名参加したそうです。
22日にはチュートリアルがあって、松原君と星君はそちらから参加していた「はず」ですが、中村は会議本番の23日朝から参加しました。
Stanford大のBao先生他の招待講演につづくオーラルセッションでいきなり発表だったのですが、今回準備不足なわりには壇上ではなんとか口が回りました。
どうも、ドイツ〜フランスと来ているので、ネイティブな英語を耳にしていないためか、頭が英語に切り替わり損ねているのですが、まあ、なんとか間に合ったようです。だいたい、英語漬けになってからフル活動するまでに3日はかかりますから。
午後は、ポスターセッション1で、藤井君の修論の内容を中村が発表。
23日には、午前と午後のオーラルセッションと、その間にポスターセッションがありました。
こちらは、松原君の発表の様子。
たまたま日本人の知り合いが集まっているときの写真しか撮れませんでした。申し訳ない。
こちらは、星君の発表の様子。
ツボを押さえた単語と度胸で、なんとか説明をこなしていました。
この夜は、セーヌ川に浮かぶ船のレストランでバンケットがありました。
右の写真は、その会場に向かう途中で撮ったセーヌ川ですが、このときの時刻は午後8時。
最も日没が遅い時期でもあるので、ベルリンでもパリでも、だいたい午後10時過ぎまで明るいのです。おかげで、平日夜でも、街が「酔っぱらっていない人」でいっぱいです。
日本でも、サマータイムが検討されていますが、それプラス標準時を恒常的に1時間進めてほしいところです。少しは日本の雰囲気も変わるでしょう。
実は、このバンケットの最中に、サッカーワールドカップの日本対デンマーク戦が行われていました。なんと、会場では、それをテレビとプロジェクターで映していましたので、特に日本勢(プラス他国からの援軍何名か)はそれに釘付けで応援。
その甲斐あって、予想以上に日本が快勝!
いろんな国の人からCongratulations!といわれました。
それにしても、ワールドカップのときは、いろいろな国の人とサッカーの話で盛り上がれるのが良いですね。
24日は午前中にオーラルセッション、午後には、Cambridge大のSirringhaus先生の招待講演で締めくくりとなりました。
今回、久々にヨーロッパメインの会議に出席したので、これまであまり話をする機会がなかった方々と知り合うことができました。Institute for the Study of Nanostructured Materials (CNR、イタリア)のDr. Biscarini、共同研究を始めてはいるものの面と向かって話をするのは初めてだったIFN(ここもCNR)のDr. Toccoli、Institut de Microélectronique Electromagnétisme et Photonique (フランス)のDr. Chroboczekなど、沢山お友達が増えたのが大きな収穫です。
前述のBao先生ともあちこちで会うたびにお話するのですが、なぜだか研究以外の話ばっかり...
MN
2010年6月24日木曜日
2010年6月23日水曜日
ベルリン訪問
Humboldt-Universität zu Berlin の Prof. Dr. Norbert Koch を訪問するために、6/20からベルリンを訪問しました。
Humboldt-Universitätでは、6/21にセミナー講演を行った他、Prof. KochグループおよびProf. Rabeグループのメンバーとのディスカッション等を行いましたが、この間ばたばたしていて写真はなし。
両先生以外にも、いろいろお相手をして頂いたList先生、Kowarik先生、Heimel博士にも感謝しております。
翌日、ベルリンを発つまでにしばらく時間があったので、市内を少し観光。
写真は、ベルリンに留学していた森鴎外の記念館です。当時住んでいたアパートの一室を改装して、ゆかりの品や写真、作品などが展示されています。
今回初めて知ったのですが、森鴎外が留学していたのもHumboldt-Universitätだったのです。しかも、千葉大学との間で今年5月から大学間交流協定を結んだのですが、そのときこちらに公式訪問したメンバーの一人、医学部の森千里先生が、まさに森鴎外のご曾孫だそうで....
記念館にも寄られたようで、学長などとともに記念の記名がありました。
(ちなみに、鴎外先生のほうが師事した一人こそ、かの有名なKoch先生。)
MN
Humboldt-Universitätでは、6/21にセミナー講演を行った他、Prof. KochグループおよびProf. Rabeグループのメンバーとのディスカッション等を行いましたが、この間ばたばたしていて写真はなし。
両先生以外にも、いろいろお相手をして頂いたList先生、Kowarik先生、Heimel博士にも感謝しております。
翌日、ベルリンを発つまでにしばらく時間があったので、市内を少し観光。
写真は、ベルリンに留学していた森鴎外の記念館です。当時住んでいたアパートの一室を改装して、ゆかりの品や写真、作品などが展示されています。
今回初めて知ったのですが、森鴎外が留学していたのもHumboldt-Universitätだったのです。しかも、千葉大学との間で今年5月から大学間交流協定を結んだのですが、そのときこちらに公式訪問したメンバーの一人、医学部の森千里先生が、まさに森鴎外のご曾孫だそうで....
記念館にも寄られたようで、学長などとともに記念の記名がありました。
(ちなみに、鴎外先生のほうが師事した一人こそ、かの有名なKoch先生。)
MN
2010年5月31日月曜日
ローラブル有機ELディスプレイ
アメリカで開催されたThe SID International Symposium, Seminar and Exhibition (SID) 2010にて、ソニーが曲率半径4mmで巻き取れる有機ELディスプレイのデモを行ったそうです。
もちろん、トランジスタも有機半導体を使っています。
まだまだ、画素の歩留まり向上には課題が多そうですが、こういうのを早く実用化したいですね。
MN
もちろん、トランジスタも有機半導体を使っています。
まだまだ、画素の歩留まり向上には課題が多そうですが、こういうのを早く実用化したいですね。
MN
2010年5月6日木曜日
2010年の国際会議
昨年はサーバートラブルのため出遅れましたので、今年は早めに立ち上げます。
今年開催される有機エレクトロニクス関連の国際会議をリストアップします。まだ少ないですが、随時追加します。
今年開催される有機エレクトロニクス関連の国際会議をリストアップします。まだ少ないですが、随時追加します。
時々情報が更新されますので、ご注意下さい。
PD、ドクター学生だけでなく、マスターの人も是非発表を申し込んで参加しましょう!
もちろん発表する人には旅費の補助が出ます。
もちろん発表する人には旅費の補助が出ます。
The 9th International Symposium on Functional π-Electron Systems (F-π-9)
2010/5/23-28 Atlanta, United States
アブストラクト締切:2/1 (終了)
レジストレーション締切:3/1
2010/5/23-28 Atlanta, United States
アブストラクト締切:2/1 (終了)
レジストレーション締切:3/1
International Conference on Science and Technology of Synthetic Metals 2010 (ICSM2010)
2010/7/4-9 京都, Japan
アブストラクト締切:2/8 日本時間12:00(終了)
レジストレーション締切:6/4
2010/7/4-9 京都, Japan
アブストラクト締切:2/8 日本時間12:00(終了)
レジストレーション締切:6/4
International Conference on Organic Electronics (ICOE 2010)
2010/6/22-25 Paris, France
アブストラクト締切:2/28(終了)
レジストレーション締切:5/2
2010/6/22-25 Paris, France
アブストラクト締切:2/28(終了)
レジストレーション締切:5/2
The Seventeenth International Workshop on Active-Matrix Flatpanel Displays and Devices (AM-FPD10)
2010/7/5-7 東京, Japan
アブストラクト締切:3/12 (終了)
レジストレーション締切:
2010/7/5-7 東京, Japan
アブストラクト締切:3/12 (終了)
レジストレーション締切:
The 6th International Symposium on Organic Molecular Electronics (ISOME2010)
2010/6/10-11 千葉, Japan
アブストラクト締切:3/31 (終了)
レジストレーション締切:3/31
2010/6/10-11 千葉, Japan
アブストラクト締切:3/31 (終了)
レジストレーション締切:3/31
2010 International Conference on Solid State Devices and Materials (SSDM 2010)
2010/9/22-24 東京, Japan
アブストラクト締切:5/21 <<締め切り延長!>>
レートニュース締切:7/26
プロシーディングス締切:?(JJAP)
2010/9/22-24 東京, Japan
アブストラクト締切:5/21 <<締め切り延長!>>
レートニュース締切:7/26
プロシーディングス締切:?(JJAP)
2010年3月28日日曜日
Prof. Norbert Koch 来訪
書き込みの順序が前後しましたが、3月21日に、Humboldt-Universität zu Berlin の Prof. Dr. Norbert Koch が物理学会での招待講演のために来日したのに合わせて千葉大に立ち寄られました。Koch先生とは、Princeton大にいたころから、かれこれ10年近いつきあいです。
今回の滞在は、応用物理学会および物理学会にオーバーラップしていましたので、特に学内での行事はありませんでしたが、離日前夜、Koch先生と石井先生と私で、ディナーに出かけました。(写真は海鮮料理を食べるKoch先生)
今年こそ、是非ベルリンに立ち寄ってみたいと思います。
MN
今回の滞在は、応用物理学会および物理学会にオーバーラップしていましたので、特に学内での行事はありませんでしたが、離日前夜、Koch先生と石井先生と私で、ディナーに出かけました。(写真は海鮮料理を食べるKoch先生)
今年こそ、是非ベルリンに立ち寄ってみたいと思います。
MN
2010年3月23日火曜日
3Dムービー
子供といっしょに3Dの映画を見てきました。
その名もスパイアニマルGフォース!実写+CGのディズニー映画です。
ストーリーについては触れませんが、ここでは3Dについて語ろうかと思います。
今、家電業界でも盛り上がっている3Dですが、そのドライビングフォースの一つがアメリカのコンテンツ産業ですね。アバターを初めとして、3Dを売りにした映画もどんどん増えています。
映画でもテレビでも、平面のスクリーンで立体視させるには右目用と左目用の視差をつけた2つの画像を用意します。
それを片目ずつで見せるやり方について、大きく分けて四種類の方法があるようです。
1.時間で分割する(アクティブシャッター方式)
2.波長で分割する(分光方式)
3.偏光で分割する(偏光フィルター方式)
4.幾何光学的に分割する(視差バリア方式)
1はXpanDで使われている方法で、右目用の画像と左目用の画像を高速で交互に切り替えます。画面とシンクロする仕組みを使って(映画館では赤外線で信号を送っているようです)、メガネに内蔵された回路で左右交互に液晶シャッターを開閉して切り替えます。映画館の設備投資が安く済むというメリットがあるそうです。今発売している3Dテレビも、すべてこの方式だと思います。
2はRealDで使われている方法で、右目用映像と左目用映像を右螺と左螺の円偏光で表示し、円偏光フィルターの付いたメガネで見る方法です。IMAX3Dという方式では、円偏光のかわりに直線偏光で分けているようです。
いずれも、メガネが安いので、使い捨てにしやすいというメリットがあります。
3は最も古典的な青と赤のセロファンを貼ったメガネを使うやつが有名ですが、今はもっと洗練されています。Dolby 3Dがこの方式で、可視光を連続的に使わず、比較的ピーク幅の狭いR、G、Bに分割して色を再現します。さらに、それぞれについて、右目用と左目用の波長を少しずらしておき、精密な干渉フィルターを使ったメガネで、片方の画像しか見えないようにするそうです。色再現性が良いのと、メガネを軽くできるのがメリットです。
4は映画では使われていません。シャープが特殊な用途のために開発したものです。小型ディスプレイ用の方式で、特定の距離で画面を見たときに、右目と左目で見える画素が異なるようになっています。
今日見た映画はDolby 3D方式だったのですが、思ったより顔の角度による影響はなく、見やすかったです。ただし、左右で微妙に色が違うので、それが不自然にならないような絵作りが必要だと思いました。
面白かったのは、このメガネを掛けると、白熱灯とLEDの区別が容易に付くことです。白熱灯のような連続スペクトルだと左右でほぼ同じ色に見えるのですが、LEDのようにスペクトルに特徴があると左右で色がかなり異なります。家庭で使うと気持ち悪いことになりそうですね。
アクティブシャッター方式で言われているような、長時間掛けていると重さが辛いということはなかったです。軽めのサングラス程度の重さでしたから。
では、3D映像に魅力を感じたかというと....
はっきりいって、不要だと感じました。あくまで個人的な感想ですが、見る側に制約を強いるというデメリットを超えるメリットはないと思います。
人間が空間的な広がりを知覚(奥行き知覚というそうです)する過程は結構複雑で、そもそも2次元的なセンサーである網膜で捕らえた画像に対して脳内でいろいろな処理を行うことで遠近を知覚します。
その元になっている情報はこんなにあるそうです:
a)調節−水晶体のピントによる情報。約2m以内の奥行きに用いられる。
b)輻輳−両目の眼球運動による情報。約6メートル以内の奥行きに用いられる。
c)両眼視差−異なる視点から生じる両眼網膜上の差異のこと。
d)大小遠近法−移動による大きさの変化など。
e)線遠近法−絵画のテクニックとして有名。直線が遠方で一点に収束するような絵。
f)大気遠近法−遠くのものが霞むことによるもの。
g)重なり合い−本来の全体像が重なっていることで隠れている物が遠くにあると判断。
h)陰影−下に影があると凸に見え、上に影があると凹に見えるなど。
i)きめの勾配−アスファルトの凹凸など「きめ」の密度が徐々に変化していることを遠近や勾配として知覚。
このうち、d)〜i)は従来の2D映像でも表現可能な情報です。特に映画やテレビでは、カメラを平行にあるいは円周上で移動させることによって、d)やg)を強調して奥行き感を出す方法もよく使われます。また、あえて被写界深度を浅くすることで、擬似的にa)を感じさせるというテクニックも使います。
3D映像ではこれにc)が加わりますが、まだa)やb)の情報は無いですから、特にこちらに飛び出すような映像のときに不自然さが残ります。また、こちらが頭を横に動かしてもあちらは反応してくれないのも不自然です。
より「リアル」に近くなるのに少し妙という感覚が生じるので気持ち悪さを感じる人もいるでしょう。
ヒューマノイドロボットなどでよく言われる「不気味の谷現象」ですね。
MN
追記:
元々自然な映像である必要の無いゲームなら、3Dを活かすソフト次第で魅力が増すと思います。ゲームなら、特に3Dでなくとも画面を正面から注視しますから、改めて姿勢を正して見るわけでもないですし。
ただし、せっかくオールリアルタイムCGの画面を3Dに変換するなら、テレビのような「受動的3D」ではなく、加速度センサ付きのヘッドマウントディスプレイで、頭の動きに画面が追随する「能動的3D」のほうが良いですね。
その名もスパイアニマルGフォース!実写+CGのディズニー映画です。
ストーリーについては触れませんが、ここでは3Dについて語ろうかと思います。
今、家電業界でも盛り上がっている3Dですが、そのドライビングフォースの一つがアメリカのコンテンツ産業ですね。アバターを初めとして、3Dを売りにした映画もどんどん増えています。
映画でもテレビでも、平面のスクリーンで立体視させるには右目用と左目用の視差をつけた2つの画像を用意します。
それを片目ずつで見せるやり方について、大きく分けて四種類の方法があるようです。
1.時間で分割する(アクティブシャッター方式)
2.波長で分割する(分光方式)
3.偏光で分割する(偏光フィルター方式)
4.幾何光学的に分割する(視差バリア方式)
1はXpanDで使われている方法で、右目用の画像と左目用の画像を高速で交互に切り替えます。画面とシンクロする仕組みを使って(映画館では赤外線で信号を送っているようです)、メガネに内蔵された回路で左右交互に液晶シャッターを開閉して切り替えます。映画館の設備投資が安く済むというメリットがあるそうです。今発売している3Dテレビも、すべてこの方式だと思います。
2はRealDで使われている方法で、右目用映像と左目用映像を右螺と左螺の円偏光で表示し、円偏光フィルターの付いたメガネで見る方法です。IMAX3Dという方式では、円偏光のかわりに直線偏光で分けているようです。
いずれも、メガネが安いので、使い捨てにしやすいというメリットがあります。
3は最も古典的な青と赤のセロファンを貼ったメガネを使うやつが有名ですが、今はもっと洗練されています。Dolby 3Dがこの方式で、可視光を連続的に使わず、比較的ピーク幅の狭いR、G、Bに分割して色を再現します。さらに、それぞれについて、右目用と左目用の波長を少しずらしておき、精密な干渉フィルターを使ったメガネで、片方の画像しか見えないようにするそうです。色再現性が良いのと、メガネを軽くできるのがメリットです。
4は映画では使われていません。シャープが特殊な用途のために開発したものです。小型ディスプレイ用の方式で、特定の距離で画面を見たときに、右目と左目で見える画素が異なるようになっています。
今日見た映画はDolby 3D方式だったのですが、思ったより顔の角度による影響はなく、見やすかったです。ただし、左右で微妙に色が違うので、それが不自然にならないような絵作りが必要だと思いました。
面白かったのは、このメガネを掛けると、白熱灯とLEDの区別が容易に付くことです。白熱灯のような連続スペクトルだと左右でほぼ同じ色に見えるのですが、LEDのようにスペクトルに特徴があると左右で色がかなり異なります。家庭で使うと気持ち悪いことになりそうですね。
アクティブシャッター方式で言われているような、長時間掛けていると重さが辛いということはなかったです。軽めのサングラス程度の重さでしたから。
では、3D映像に魅力を感じたかというと....
はっきりいって、不要だと感じました。あくまで個人的な感想ですが、見る側に制約を強いるというデメリットを超えるメリットはないと思います。
人間が空間的な広がりを知覚(奥行き知覚というそうです)する過程は結構複雑で、そもそも2次元的なセンサーである網膜で捕らえた画像に対して脳内でいろいろな処理を行うことで遠近を知覚します。
その元になっている情報はこんなにあるそうです:
a)調節−水晶体のピントによる情報。約2m以内の奥行きに用いられる。
b)輻輳−両目の眼球運動による情報。約6メートル以内の奥行きに用いられる。
c)両眼視差−異なる視点から生じる両眼網膜上の差異のこと。
d)大小遠近法−移動による大きさの変化など。
e)線遠近法−絵画のテクニックとして有名。直線が遠方で一点に収束するような絵。
f)大気遠近法−遠くのものが霞むことによるもの。
g)重なり合い−本来の全体像が重なっていることで隠れている物が遠くにあると判断。
h)陰影−下に影があると凸に見え、上に影があると凹に見えるなど。
i)きめの勾配−アスファルトの凹凸など「きめ」の密度が徐々に変化していることを遠近や勾配として知覚。
このうち、d)〜i)は従来の2D映像でも表現可能な情報です。特に映画やテレビでは、カメラを平行にあるいは円周上で移動させることによって、d)やg)を強調して奥行き感を出す方法もよく使われます。また、あえて被写界深度を浅くすることで、擬似的にa)を感じさせるというテクニックも使います。
3D映像ではこれにc)が加わりますが、まだa)やb)の情報は無いですから、特にこちらに飛び出すような映像のときに不自然さが残ります。また、こちらが頭を横に動かしてもあちらは反応してくれないのも不自然です。
より「リアル」に近くなるのに少し妙という感覚が生じるので気持ち悪さを感じる人もいるでしょう。
ヒューマノイドロボットなどでよく言われる「不気味の谷現象」ですね。
MN
追記:
元々自然な映像である必要の無いゲームなら、3Dを活かすソフト次第で魅力が増すと思います。ゲームなら、特に3Dでなくとも画面を正面から注視しますから、改めて姿勢を正して見るわけでもないですし。
ただし、せっかくオールリアルタイムCGの画面を3Dに変換するなら、テレビのような「受動的3D」ではなく、加速度センサ付きのヘッドマウントディスプレイで、頭の動きに画面が追随する「能動的3D」のほうが良いですね。
2010年2月16日火曜日
有機ELテレビ
今朝の新聞で、ソニーが有機ELテレビの国内販売を終了するというニュースが発表されていました。
「有機ELテレビ、3月で日本撤退」
このヘッドライン、少々センセーショナルに脚色していますね。海外では販売を続け、当然研究開発も続けるようです。
日本での販売を終了する理由として、
「昨年4月施行の有害サイト規制法に基づき、有害サイトの閲覧制限機能のないデジタル家電は今年4月以降出荷できなくなる。有機ELテレビには、その機能を付けていない」
と述べています。
一方で、ついにLGの有機ELテレビ(OLED TV)がアメリカでも販売されるようです。
当面、家電各社ともアメリカで始まった3Dブームに乗って儲けようと必死ですから、それが一段落してから本当の対決が始まるのでしょうね。
当のソニーも、先月のCESで24型3D有機ELディスプレイを展示しています。
それにしても、一般消費者が家庭で3D見るのかな?
MN
「有機ELテレビ、3月で日本撤退」
このヘッドライン、少々センセーショナルに脚色していますね。海外では販売を続け、当然研究開発も続けるようです。
日本での販売を終了する理由として、
「昨年4月施行の有害サイト規制法に基づき、有害サイトの閲覧制限機能のないデジタル家電は今年4月以降出荷できなくなる。有機ELテレビには、その機能を付けていない」
と述べています。
一方で、ついにLGの有機ELテレビ(OLED TV)がアメリカでも販売されるようです。
当面、家電各社ともアメリカで始まった3Dブームに乗って儲けようと必死ですから、それが一段落してから本当の対決が始まるのでしょうね。
当のソニーも、先月のCESで24型3D有機ELディスプレイを展示しています。
それにしても、一般消費者が家庭で3D見るのかな?
MN
2010年2月15日月曜日
将来の夢はありますか?
2月14日の朝日新聞に川上未映子さんのインタビュー記事が掲載されていました。
川上未映子さんってのは、高校はデザイン科で、シンガーとしてプロデビューし、突如として詩を出したかと思うと小説家として芥川賞を取ったマルチな人です。それに飽きたらず、最近キネマ旬報新人女優賞も受賞しています。
記事のテーマを端的に表す彼女の語りを二カ所引用させてもらいます。
「子供のころから今まで、こういう人になりたいとか、何になりたいとか、まったくなかったです」
「(前略)自分が特別でもなんでもない、ただの労働力としての存在にすぎないということを知らされます。そこから、自分ができることはなにか、ということが立ち上がってくるのではないでしょうか」
まったくもって同感なので、さらには、ちょうど修士院生の人たちが就職活動をしている最中でもあるので、自分の過去を晒しながら「将来」なんてものは結構そんなもんだということを書いて見ようと思いました。このブログでは自分自身のことはなるべく書かないようにしているんですけど、今回は例外。
いきなり結論めいた文から入りますが、どうも幼少時まで遡ってみると、私もずっと「おくりだすひと」になりたかったらしい。
でも、川上さんとは才能の居場所が(量も?)違ったようで...まあ、紆余曲折をほとんど全部書いてみます。
そろそろ色気づいてくる小学校の高学年ごろ、やや大人向けの小説などに興味を持ち出すと同時に、友人に影響されて、SF系ではありますが短編小説やショートショートを書くのにハマりました。ごく短期間マンガも書いてみたけど、これは、自分には壊滅的に絵心が無いことを思い知らされただけですぐ退散しました。小説のほうも、小ネタは良いのですが、残念ながら長文になると書いている最中に飽きるので断念。
どうやらこのころから、何かに興味を持つと、すぐさま「うけとるひと」ではなく「おくりだすひと」になりたがる習性が始まったようではあります。
中学校のころ、当時流行った電子工作やらBCL(30代以下の人は知らないでしょ?)やらラジコンカーやらにも手を出しましたが、ちょうどロックやポップスにハマる頃でもあり、ギターを持って歌い始めました。友人と一緒にフォークだかロックだか判らない怪しいバンドを始め、文化祭でステージに立ったり、コンテストなんかにも出たりしてみたんですが、その結果、どうやらボーカルの素質が無いと思うに至り、これもいったん終了しました。
何の変哲もない公立進学校に漫然と行っていた高校生のころ、電子音楽にハマってシンセサイザーをいじってみたり、自転車にちょびっとだけハマって山の上の高校までの最短タイムを出すべく連日もがいて、ぐったりした挙げ句一時間目を棒に振ったりしていましたが、このときに一番ハマったのはコンピューターのプログラミングでした。ちょうど、貧相ながらグラフィックが扱えるPCが出だしたころで、コンピューターショップに入り浸りでゲームのプログラムを書いたり、某PC雑誌のコンテストに応募したりしていました。このとき磨いた腕は、大学に入ってから勤務時間の自由がきくアルバイトとして活かされたので、数少ない短期的な実益が伴った努力でした。
将来ソニーに入ろうと思って数学も物理も嫌いなのに電子系に進んだ大学学部時代、再び音楽に振り子が振れて、友人とバンドを組みキーボーディストのまねごとをしたりしました。ご心配なく。ボーカルの素質皆無なのはすでに悟っているので、歌いませんでしたよ。その友人ってのが結構才能のあるやつでオリジナル曲を次々生み出すので、それらをひっさげてライブをやったり、コンテストやオーディション、果てはラジオの公開番組で演奏するなんて、今考えると恥ずかしいことを体験させてもらいました。でも、うまいヤツ、才能のあるヤツが掃いて捨てるほどいるんですよ、あの世界には。
同時期に、オートバイが第一番目の趣味の地位を占めるに至ったのですが、これだけは未だに趣味として続いています。修理や改造するのも、速さを追求して乗るのも、ノンビリ旅をするのも、何をしても楽しかったですね。もちろん、オートバイが夜でもいじれるように、下宿は広い玄関のあるボロ屋を選びました。このころから一番好きなことは仕事に絡めないと決めていたので、就職を考えるときもオートバイメーカーや自動車メーカーは除外しました。
さて、いよいよ大学四年生になって、進学せずに就職しようかと考えていた(実際、某楽器メーカーの入社試験も受けた)のですが、卒研を始めたとたんに研究にハマってしまいました。「こんなところに自分のやりたいことがあった!」って思ったのです。何しろ、誰も知らなかったことを明らかにしたり、誰もなし得なかったものを実現したりできるのですから。しかも、その結果を世界に向けて発信したり、みんな(といっても大抵は同業者ですが)の前で発表できるのですから、これも「おくりだすひと」です。
あわてて最低限の専門科目を勉強し直して院試を受け進学し、寝る間も削って(でも食事とデートの時間は削らずに)研究に没頭しました。修士二年間の成果は、筆頭こそ1本ですが論文3本になりました。ところが、修士二年になってなぜだか分析技術者になりたいと思い、化学系メーカーの受託分析部門に就職しました。なぜだかってのは乱暴ですね。ちゃんとあちこちの会社見学に行って、いろんな人の話を聞いた上で考えた結論です。分析屋ってのは研究開発の舞台では裏方ですが、いろんな会社の研究開発担当の人たちと面白い仕事ができる上に、最先端の分析機器を使いこなしますから、その範囲で好きな研究をしてその分野の第一人者として世間に対して発信もしやすいのです。
ただ、如何せん、そういうところに長年いて年を取ってくると、どうしても売上げ管理が仕事に占める比重が高まってきます。「かねをかぞえるひと」になってくるのです。
そこで30代半ばに方針変更した結果、現在に至るというわけです。
大学所属の研究者ってのが予想以上に「かねをあつめるひと」だったのには面くらいましたが...
ここまで書いて、頭の中であれやこれやと勝手に思うのはいかに簡単で、それを人に読んでもらえる文章にするってのがいかに難しいかを改めて実感しました。よくエッセイをあちこちに書いている学者やミュージシャンがいますが、人に読ませる、さらには金を払ってまで読もうと思ってもらえる文章を作るってのは本当特殊な才能が必要なんだと思います。そっちを仕事に選ばなくってよかった...
もしあなたが「自分は何者か」とか「将来何になりたいか」を問われて困っているなら、まずは目の前にあるあれやこれやを片っ端から一所懸命やってみて下さい。あなたが何者かは、世間が決めてくれるはずです。
MN
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