ここは、西国三十三所の巡礼地として、あるいは、眼病に御利益がある寺としても知られているだけでなく、ユニークな活動の数々でも知られています。実はもう一つ、太陽電池関係者に名が知れた寺でもあります。
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こんなふうに、普通に歴史のある寺院で、右側の三重塔は、再建されているとはいえ築520年ほど経た歴史的建造物です。 |
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この塔をライトアップしている照明がこれです! 少し片鱗が見えてきましたね。このお寺は、ただ古いだけではないのです。よく見るとLED照明を取り入れていることがわかります。 |
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このお寺の数ある特徴の一つで、シルクロードの終着点であることを意識してか、インドとの交流を盛んに行っていて、インドで製作された石像や石の建造物を次々と増やしています。これは、全長50mにもなる石に刻まれた「釈迦一代記」です。 |
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これを照らす照明も、もちろんLEDです! |
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これもインドで製作されたという全長20mもある観音像ですが、ここが今回の訪問の最大の目的地でした。といっても、観音像自体は極めて普通の昭和に作られたものなので、これなら120mもある牛久大仏のほうが巨大さで物珍しいのですが... |
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この観音像をライトアップする照明は、さすがにLEDではパワー不足なのか、昔ながらのハロゲン灯(たぶん)です。 しかし、有名なのはこれではなく、これを点灯させるための電源です。 |
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これです! このパネルで発電した電力をバッテリーに蓄えて、観音像のライトアップを行っているそうです。なんと30年以上前に設置されたソーラーパネルで、国内で稼働している中でも最古級と言われています。当時の住職が「観音様を照らすには自然のエネルギーを使いたい」と考えて、太陽光発電を採用したそうです。先見の明ですね。 ”高取町壷阪の壷阪寺(常盤勝範住職)で夜間、高さ20メートルの大観音石像を照らすライト。その電源に使われている太陽光発電装置が、民間用では国内でも最古級の実証例として研究機関などから注目を集めている。”(奈良新聞の記事より転載) そう、これは、国内で最も長く続いているフィールドテストとも言えます。シャープのパンフレットにも、長期信頼性の証として掲載されています。 |