2012年8月17日金曜日

奈良の風景(夏の夜)

この夏の奈良の夜景を2つ紹介します。


まず、8/5〜14に開催されたなら燈花会の光景です。
この写真は、猿沢池から興福寺五重塔を望む風景。このイベントの写真でよく使われる場所です。
見えている灯りはほぼ全て蝋燭です。かなり広いエリアで合計2万本もの蝋燭が使われるそうです。
お盆だけは、CO2排出量削減は忘れることにしましょう。
今年初めて行きましたが、奈良公園付近はすごい人出で、こんなに混みあった奈良旧市街は初めて見ました。


こちらは、8/15に行われた大文字の送り火です。
あまり知られていませんが、京都だけでなく奈良にも大文字焼きがあるのです。
京都の有名な五山の送り火とは比べるまでもなく、まだ 50年強の歴史だそうですが、やはりお盆の送り火というのは感慨深いですね。
この写真は平城宮跡で撮ったもので、送り火のある高円山からはやや遠いですが朱雀門とのコンビネーションが、いかにも奈良って感じです。
この送り火は、奈良先端大近くの真弓あたりのならやま大通り(ハーベスのあるあたり)からも見えます。

ちなみに、どちらの写真も、いまや絶滅寸前の「ガラケー」であるシャープ940SHで撮影しています。
代々、シャープ製のいわゆる「カメラケータイ」を愛用してきたのですが、いまや「スマホ」に押されて、こういうマニアックな機種はなくなってきました。
iPhoneのカメラは誰がどんなシチュエーションで撮っても、ブログやツイッター用としてはすごく上等な写真が撮れますが、この手のカメラケータイを使いこなした時の性能にはいまひとつ及びません。もちろん、ハイエンドのコンデジやデジタル一眼を使えばはるかに綺麗な写真が撮れるわけで、ケイタイで撮ったとは思えない凝った写真をケイタイで撮ろうなんて要望こそニッチなのですが、こういうニッチな要望に応える製品を出すことこそシャープさんの真骨頂だと思っていました。
選択と集中という経済的流行り言葉に従ったあげく、最近はどうも調子が良くないようで残念です。

2012年8月7日火曜日

2012年秋応物学会発表

2012年 秋季 第73回応用物理学会学術講演会での、当研究室関連の発表一覧です。

・9月11日 H4 35.1 シンポジウム「ソフトマテリアル・機能材料の最新動向」
中村雅一:
 "有機電子材料の熱電特性とエナジーハーベスティングへの応用可能性", 第73回応用物理学会学術講演会(松山), p.2 (2012.9.11) 11a-H4-2. 

・9月11日 PB1 12.11 特定テーマ「有機太陽電池」
関東詩織,岡本樹宜,高木英行,増田将太郎,松原亮介,中村雅一:
 "半透明有機太陽電池のための電極界面への化学的ドーピング量の最適化", 第73回応用物理学会学術講演会(松山), p.12-361 (2012.9.11) 11p-PB1-13.

・9月14日 H4 12.3 電子機能材料・デバイス
李世光,吉岡勇多,松末俊夫,松原亮介,酒井正俊,工藤一浩,中村雅一:
"OFET構造を利用したTHz波センサの基礎検討: ペンタセンFET中に誘起された キャリアによるTHz帯吸収", 第73回応用物理学会学術講演会(松山), p.12-089 (2012.9.14) 14a-H4-3.

・9月14日 H3 12.1 作製技術
酒井正俊,井上敦夫,岡本樹宜,山崎陽太,山内 博,国吉繁一,中村雅一,工藤一浩:
"熱プレス法による2次元閉じ込め下の極薄結晶成長", 第73回応用物理学会学術講演会(松山), p.12-043 (2012.9.14) 14p-H3-1.

松原亮介,落合慧紀,中村雅一:
"マイカ劈開面上に成長したペンタセン薄膜の結晶構造", 第73回応用物理学会学術講演会(松山), p.12-037 (2012.9.14) 14a-H3-6.

2012年8月2日木曜日

祝!第3位


先月、2週末にわたって開催された物質創成科学研究科ソフトボール大会にて、当研究室メンバーによる「Team G.D.」が見事3位になりました。結果的に負けこそしましたが、有機エレクトロニクス対決となった準決勝では、5点差からの1イニング10得点による逆転、爽快でした。

猛暑の中、おつかれさまでした!

それにしても、K君。実は体力あるじゃん?

2012年7月26日木曜日

透明有機太陽電池

TechOnの記事が多くて恐縮ですが、日本語で概要が見易いのでご容赦下さい。
(初めて見る方は、無料の会員登録が必要かと思います。)

「ガラス窓で発電」に前進、米UCLAが光透過率7割弱で変換効率4%の透明太陽電池を開発


このタイトルとUCLAというだけで判る人にはピンと来ますが、Yang Yang先生です。
可視域がほぼ透明(波長550nmで透過率66%)であるにも関わらず、太陽光での光電変換効率が4%も出るそうです。 太陽光のエネルギーの半分近くは赤外領域にありますから、これを効率的に変換することで、可視光を使わずにこれだけの効率が出るのでしょう。

なお、論文はこちらです。
Visibly Transparent Polymer Solar Cells Produced by Solution Processing
ACS Nano, Article ASAP, DOI: 10.1021/nn3029327


なるべく「透明」な有機太陽電池は我々も研究しています。
有機太陽電池は、シリコン系とは違う用途で進化してゆくのではないでしょうか?

2012年6月17日日曜日

住宅はどこまで進化できるか?

私事ですが、家族共々新居に引っ越して約二週間が経過しました。
今度の家は、いろいろ個人的な実験も兼ねています。テーマは、21世紀の文明的な暮らしを、いかに持続・発展させるかです。

まず、高気密・高断熱・熱交換換気で、どこまで効果的に冷暖房できるかを課題としてます。
前任地で家族と住んでいた家と比べると格段に保温性能が上がっているので、最高気温30℃くらいまでで湿度さえ高くなければ、朝まで極軽く1階を冷房しておくだけでその日の夜までエアコンを切っておいても十分快適です。
夏と冬の調湿をいかに効果的にするかを、今後いろいろ試したいと思います。
経験的に、冬の加湿は室内に確保した洗濯物干し場でかなり補えるはずです。

冷暖房も含めて、電気をフル活用しつつ、いかに電力消費のセーブとピークカットに貢献できるかが、最大の課題です。
冷暖房は高気密・高断熱・熱交換換気で効率を上げるとして、照明は今回これでもかというくらいLEDと蛍光灯化しました。今のところ両者の効率に大きな差は無いので、適材適所で両方使っています。
エントランスまわりはは基本的に全てLEDです。人感センサも活用して、人がいるときだけ十分な明るさになるようにしています。庭のLED照明は、太陽電池で自立しています。
屋内も、半分くらいはLED、残りもほぼ蛍光灯です。まだ以前から使っている照明器具の一部に電球の常夜灯などが残っていますが、近いうちに白熱電球は完全に駆逐するつもりです。また、消し忘れが出やすいところは、なるべく人感センサを付けています。

常夜灯の代わりになるレベルの蓄光材料が欲しいですね。


関西圏では、年間電力消費のピークは夏の昼間です。このピークカットに貢献するのは、なんといっても太陽電池です。
いまのところ晴天時の正午前後は5kW近く発電していますが、薄曇りでまったく青空が見えない日でもお昼前後ならなんとか2kWくらいは発電しています。日中はなるべく電力を消費しないようになっているので、この大部分は周辺地域に提供されているはずです。
電力網は、まだスマートグリッド化されていないはずです。太陽光発電の普及とともに送電のスマートグリッド化が進めば、日中に住宅地から商業地へまとまった量の電力が供給できるようになるのではないでしょうか。
日射量の変動による発電量の短周期変動は、メガソーラーのような集中太陽光発電では大きな問題になるでしょうけど、各戸での分散太陽光発電なら変動がかなり平滑化されるでしょう。時間スケールの変動なら火力発電所や水力発電所の制御でなんとかなるはずです。

この2週間は、曇りの日が多かった上にエアコン除湿も結構使ったのですが、それでもこの期間の収支を見ると、消費電力量よりは自前で発電した電力量のほうが多くなりました。引っ越し前の5月後半は晴天が多かったので、その時期に普通に生活していたとしたら、その期間の発電量/消費量は200%程度になっていたはずです。
ちなみに、これでもお湯は電気で作っています。それも太陽熱でやるという手がありますが、太陽電池と場所を取り合いますから...
もったいないなと思うのは、お湯を作るためのヒートポンプと冷房/除湿のためのヒートポンプが独立していることです。これもスマートに連携できれば、夜間限定ですが部屋を冷やすために奪った熱でお湯を作れるのですけど、効率的に連携できる時期が限られるので難しいでしょうか?

このヒートポンプ類がくせ者で、首都圏の狭小住宅密集地で大型のものを使うと、近隣への騒音が問題になります。効率の点からは、電気による熱輸送の最適解なのでしょうけど、それが使えない場合のために、ペルチェ素子が格段に高効率になると良いのですが...

窓ガラスには熱線反射フィルムが貼られていますが、同じように可視光透明だけれども紫外光と赤外光によって発電するフィルムがあれば、窓の多い建物ではそこそこの発電量が得られるのではないでしょうか。断熱性が犠牲になる可能性が高いので、総合的にどちらがエネルギー収支に貢献するかが課題です。
排熱を使った発電も、同じく断熱性との相反が問題になるでしょう。エネルギー問題の解決は一筋縄ではいきませんね。

なお、昨年関東で輪番停電を体験して懲りたので、ノートPCだけでなくデスクスタンドも停電時4時間くらいはバッテリー動作するようにしています。もちろん、太陽電池の自立運転で、日中1部屋だけならそこそこ電気を使って生活ができるようになっています。断熱エリア外の部屋もあるので、そこでキャンプ用コンロを使えば、数時間の停電がお昼時に来てもなんとかなるかと思います。
でも、実験室が止まるのが痛いですね。

2012年5月30日水曜日

受験生の人への情報


当、物質創成科学研究科では、今年度の前期課程受験からTOEIC(その他点数が換算できるテスト)のスコア提出が必須になっています。ときおり質問があるようですので、ここを見に来たTOEIC未受験の前期課程受験者のために、現時点でわかる情報を掲載します。

第1回入試には、これからTOEIC公開テストを受験してもスコア提出は間に合わないそうです。

第2回入試には、7月22日試験日のTOEIC公開テストを受験すれば「受験当日に」スコア提出が可能らしいとのことです。
このテストの申込は、6月12日12:00まで(インターネット申込み)です。詳細は下記TOEIC Webページをご覧ください。

2012年4月19日木曜日

フレキシブル・エレクトロニクスの勝負は?

日本のメーカーはフレキシブル・エレクトロニクスで勝てるか
日経BP社のウェブサイトであるTechOnの、今月6日のEditor's Noteです。
ユーザー登録すれば誰でも読めますから、新M1の皆さんもぜひ登録して読んでみて下さい。産業技術のトレンドを知るには良いサイトです。
(ただし、サイエンスや先端技術は、また違うところで学んで下さい。)

2000年代、国内産業界における、フレキシブル・エレクトロニクスへの期待感と意欲の盛り上がりを知る者の一人として、国内メーカーの及び腰はずっと残念に思っています。
国内製造業界では、複数の企業が、いずれも横並びで商品カタログを充実させるべく全ての分野に手をだして、研究開発力が分散しているということが、昔から指摘されています。高度成長期の「いけいけどんどん」の時代はそれでしのげたのかもしれませんが、その後景気が悪くなってくると、これまた全ての企業が短期的な不採算事業を削って短期的な利益を求め、その結果長期的な衰退を招くという、横並びで滅んでゆく構図が出来上がっています。
ある事業が瀕死の重症になるまで対症療法を続け、死ぬ間際になってようやく業界内で1社に集約して分離しますが、時すでに遅しの場合が多いです。

特定産業セグメントに複数の大企業があるというのは日本の強みでもあるので、それならそれで事業集約するときにA社がこれをやめたのならB社は逆に勝負に出てみる、という傾向が進めば、それぞれの企業が独自のカラーを持って、得意分野で世界と勝負するという構図になってゆくと思います。
最近、その傾向は少し見えてきているようですので、これからどの企業が何で世界一を目指すのか、楽しみにしようと(希望的に)思っています。